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その後は自分が何をしたのかよく覚えていない。
気がつけば、病院の待合室で警察にあれやこれや聞かれていた。
僕は、明らかに疑われていた。
当然と言えば当然、僕は彼女が死んだその瞬間、隣にいたんだから。
しかし、数時間後、医者の1人が僕にあれやこれやを聞いていた警察官を呼び出した。
僕はその時点で家に帰された。
その後、僕の疑いは晴れた。
警察官はいかにも煮え切らないと言った表情で説明してくれた。
彼女の体にはなんの異常もなかったらしい。
毒物も睡眠薬も外傷も。
心臓すら、急に心臓発作のように止まったわけでもなく、ゆっくりと少しづつ止まっていったらしい。
「コレ、じゃあ疑いようがねぇ……」
警察官は苦笑しながら僕にこぼした。
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