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「では、私も。名をセン・フィライム=シルシアと申します。速度と重力を司る晶星竜です、以後お見知り置きを」
そう言って軽く頭を下げるセン。
「……クライア・ウォルダム=アイザース……水氷と…浄化を司る…蒼水竜……」
と、クライアが自己紹介というより、独り言のように呟いた。
ソル、ライル、フレイ、ウィン、セン、クライア、か。
……あれ?
そこで俺以外の奴も気付いたらしく、ある一点を見つめる。
ルナだ。
「……」
「ルナ?自己紹介してよ」
ソルがそう言うと、ルナは視線を俺に向けた。
「……ルナ・カリアス=ヴィナリア。影と空間を司る黒影竜よ」
こうして、全員の自己紹介が終わったところで、俺以外の視線が俺に集まった。
……俺にもしろ、って事か。
俺は観念した。
「俺は藍藤竜哉、人間だ。よろしく」
俺が言うとソルの顔がパッと明るくなり、俺に近付いてきた。
「よろしくね!あ、あとは、王様がお会いになるからここで待っていてね。僕が呼んでくるから」
「? 男に呼びに行かせれば良いだろ? 女の子は楽していいんだぜ?」
これが俺のジェントル精神。女の子に無理はさせない。
と、ソルが怪訝そうにしている。 竜にはそう言った精神はないのだろうか?
俺が不思議に思っていると、ソルが、
「……僕は男の子だよ?」
本日最大の驚愕が俺を襲った。
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