12617人が本棚に入れています
本棚に追加
アインが重々しく頷く。
……何やんだろう?
微かに興味が沸いてきた俺の目の前に、アインが台を近くから引っ張ってきてその上に『ソレ』を置いた。
コト
「……?」
ソレは水晶玉に見えた。
透き通った透明な球体、野球ボールくらいの大きさ、特に変わった装飾等はなかった。
「さあ、少年。此方へ」
俺が『?』を大量に量産していたら、アインに呼ばれた。
俺はアインの方に向かう。
「此を取れ」
そう言って俺に水晶玉?を渡すアイン。
何やんだろう?、と再び考えた俺に、アインが言った。
「そのまま握っておれ。……『汝が器を欲す者あり。汝、其の声に耳を傾けよ。彼の者は汝が新たなる主人なり。彼の者の力を使いて、今此処に顕現せよ』」
アインが何かを呟いた、と、その時。
「うわっ、何だ!?」
コォォォォォ……
石が白く光だした。
何だこれ!?何が起こっているんだ!?
俺は皆の方を向く。
「「「……」」」
全員、口をポカン、と開けてこちらを、いや、この石を見ていた。
俺はアインの方を向く。
「まさか、これは……!!」
アインも呆然としていた。
いやいや、これどうすりゃ良いんだよ!? 誰かヘールプ!!
俺が心の中で白旗を振っていると、
「──ッ! 何してるの!早く力を込めなさい!!」
「はァ!? やり方解るかァァァァ!!」
俺はシャウトした。
て言うか俺、何の説明も受けてないんですけど!?
「石に精神を集中して!!」
「ッ! こうかッ!?」
俺は目を閉じて石に集中した。
最初のコメントを投稿しよう!