プティングの誘惑。

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私は一軒のお店に辿り着いた。 店先には一匹の黒猫とロッキングチェア。ショーウインドに飾られてるプティングの香りが鼻を擽り誘われるがままに店内へ足を運ぶ。 銀色のスプーンでプティングを食べていると足下に黒猫が擦り寄った。 よく見ると、首輪は付けて居ない。 この猫は私と同じで流浪してるのだろう。 同じ所に留まらず、街を自由気ままに歩き回る。 ポチャン 蝶々がプティングのカップの中から飛び出した。 ポチャン、ポチャン 魚が黄金色のプティングの中から飛び出して、 蝶を捕まえて、 再び沈んで、 無くなった。 私はカップの中を眺めて、 いつの間にか     からっぽだった。 店主に礼をして、 店を出た。 私はまだ旅の途中。 .
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