海味ゼリー。

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私は一軒のお店に辿り着いた。 乳白色の壁紙に、桃色が可愛い花のリースが飾られたお店。 早朝にもかかわらずショーケースにはいろとりどりのお菓子がおかれている。 朝食代わりにと、青いゼリーを選んで店内へ足を踏み入れた。 そこには若い女性が花の色と同じ色のエプロンを掛けていた。店主だろうか。 ゼリーと今日は紅茶を注文し、木の椅子に腰をおろす。 青色ゼリーをひとくち口に入れると潮の香りと波の音が聞こえた。遠くから船の汽笛がする。瞳をあけると、元の店だった。 店主に礼をして、 店を出た。 私はまだ旅の途中。 .
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