別離

6/9

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/127ページ
玄関では佐和子ちゃんが靴を履き終えていた 「じゃ、また遊ぼうね」 佐和子ちゃんが空けた玄関からは小さく弱い雪がはらはら舞っていた 「げげ、雪。電車大丈夫かな?」 そういうとあやねチンも、またね、とバツが悪そうに玄関を出て行く 「うん、またねあやねチン!また遊ぼうね!」 私は慌てて大声を出したからか驚いたあやねチンが振り向きざま笑ってくれたような気がした だけど 玄関の景色に映った最後の姿はどこか悲しげな笑顔を浮かべた颯太君だった もう、全員でみんなに会うことはないのかな?
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加