愛嬌ハイテンション

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「……むふっ」 「…何だよ」 格好良過ぎて変な笑い声出したあたしを、武蔵は眉をひそめて見てくる。 その顔もまた格好良いから、更にニヤニヤしてたら「頭大丈夫か?」って真顔で馬鹿にされたけど、一向に戻らないあたしの顔に「病院行くか」って席を立とうとしたから慌てて止めた。 「早く食わねぇと置いてくぞ」 「待って、あと一個――…あ、」 急かされながら口に放り込もうとした最後の卵サンドは、武蔵の華麗なる横取りによってあたしの口じゃなく武蔵の口内に消えた。 「美味いな、これ」 何すんじゃ、馬鹿!! って叫ぼうとしたあたしだったけど、武蔵が手に付いたマヨネーズを美味しそうに舐めとるその色っぽい仕草にたまんなく恥ずかしくなって目を逸らした。 こいつは……確信犯なのか? それとも周りの視線に気付かずにやってんのか? ……どっちも有り得る! 武蔵ならそのどっちも当てはまるし、実際あたしもそういう経験させられたし。 今のはどっちなんだろう……。
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