半強制プロポーズ

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それは一体どういう意味か。 “関東最強暴走族の総長”。 それが、学生時代の彼の肩書き。 2000人近くいるチームをたった一人で率い、その全員が彼を慕い信頼してた。 そしていつも、そんなチームメイトの信頼を絶対裏切らない。 チーム全体に強い結束力があって、その結束の強さ故にどの敵対チームも彼のチームには歯が立たなかった。 ……だけどこの時代“暴走族”なんて集団は、世間から白い目で見られる。 社会を荒らす出来損ないとして、一般に“不良”と呼ばれて煙たがられてる。 いくらチームメイトから信頼されてても、やってる事はお世辞でも良い事とは言えない。 だから学校ではしょっちゅう生徒指導室に呼び出しくらってお説教ばかりだった。 あたしのクラスメイトでも、彼を恐がってる人はたくさんいた。 ……最初はあたしも、正直関わりたくないって思ってて。 “関東最強”なんて聞こえは良いけど、実際その貫禄ってかなりおっかないし、やってる事は考えなくても頭に浮かぶ。 絶対ろくな事やってない。 じゃあ、何で彼と付き合ったのか。 そこまで印象悪かった彼が、どうしてあたしのハートを射止めたのか。 ……それは、また後程って事で。 問題はあたしが何故今、このタイミングでその彼の話をしたか、って事。 あたしに告げられた事は、今話した彼が深~く関わってる。
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