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え?何故かって?
………言わすな、ばかっ!
菊がす、好きだからだよ!
ああっ!言っちまった!!
もう…単独で暴走してるな俺。駄目だな俺。悲しい。
「……まぁ、落ち着けよ」フランシスは優しく俺の背中をさすってくれた。こんなコイツは気持ち悪い。大抵コイツが優しい時は何か裏があるんだよな。
「……くっ。すまね……」
だけど詫びちまう俺。フランシスも分かってやってんだろうな。
「お兄さん良いと思うよ。本田可愛いし。お前とも仲悪い訳じゃないしな」
「可愛い…か……」俺は呟いた。確かに……菊は……可愛いよ。ああ!あの顔で「一緒に帰りませんか?」とか何とか言われて微笑まれたりなんかしたら………昇天しちまうよ俺!そのまま死んでも良いや。微笑んだ菊も可愛いけど、満面の笑みの菊も可愛いんだろうな……子供みてぇに笑ってこっちに駆けて来る………
やべっ、想像しただけで照れちまう………頬が緩む。
「どーだ。少しは楽になっただろ?」
俺の様子を見たフランシスが笑みを浮かべて言った。
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