アーサーside

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「起きなさい!ミスター・カークランド!!」 先公の声が飛ぶ。今は画家ゴッホの人生を辿っていたところだ。あいつはいつの間にか、机に突っ伏して、いつの間にか寝てた。時々「菊……菊……」って言いながら。 「今は授業中ですよ!!」先公が怒鳴ったところで、アーサーはようやく夢の世界から帰還したようだ。 「……るせぇ、先公」 美術の先公は頭を抱える。「君は仮にも生徒会長でしょう?!授業ぐらい真面目に受けなさい!!」 俺は目を丸くした。昼寝をしていて注意されるのは大抵がヴァルガス兄弟かアントーニョぐらいである。そのこと自体に違和感は感じなかったが、俺が一番気になっていたのは、こいつが呟いた寝言の方だった。
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