反転まで…Ⅰ【月峰学園】

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パチッ 目が覚めると自宅の自室にあるベッドの上で寝ていた。 「あれ…?」 私いつベッドに来たっけ?っていうか部屋に来た?あれ…そもそもいつ家に帰ってきたっけ…? んー。 と、一つ一つ思い出しながら頭の中を整理していく。 「……………!!」 どんどん思考を遡っていくと昼休みの事を思い出した。 「そうだ。あの女の子が何か喋ってから…」 自分がいつの間にか意識を失い倒れた事を、それからあの場に柚弥が来たことまではなんとか思い出せた。 けど、あの女の子は誰だったんだろう…。 不思議な雰囲気の子だったけど。 結局何を言ったかわからなかったし…。 とりあえず一旦考える事をやめ、リビングへと向かうことにする。 「おはよう母さん」 「おはよう。体調よくなった?」 「…え?」 リビングには既に起きていた母さんが朝食をとっていた。 母さんに声をかけると心配そうにこちらを見る目が向けられる。 どういうことだろうか。 「覚えてないの?あなた昨日体調が悪くなったみたいで学校で倒れちゃったのよ。顔色も悪かったし」 「そうなの!?」 いや、おかしい。昨日私は体調がおかしい感じなんて全くしなかった。 むしろ元気だったし、昼食も普通に食べた。 「柚弥君にお礼言いなさいよ」 「えっ?何で?」 「何でって。倒れたあなたを保健室に連れて行ってくれて、そのあと迎えに行った車までも運んでくれたのよ」 「そうなんだ…。うん、わかった」 やっぱり昨日美術部に柚弥も来たんだ。 そういえばあの時確か…。 あれ?……ま、いいか。後で直接柚弥に聞けば早いし。
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