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昇降口で靴を履き替え、俺の存在を消すかのようにザワザワと煩い廊下を歩いていると向こうから燃えるような赤髪を揺らした人影が凄いスピードでこちらに向かってきた…
「そーおーすーけー!!!」
俺の名前を叫びながら突っ走ってくるやつを見た女子から黄色い声が飛び交う…
俺の元までたどり着いたそいつは人懐っこい満面の笑みを讃えてギューッと俺に抱きついてきた…
女子からは、批難の声が飛ぶ…
「廉(レン)…」
「ん?なんだ宗助ぇ?」
「離せ…」
「えー!やぁだ~
バコッッ…
うっ…」
奴を地面に落とし、俺はまた教室への道を歩き出した…
ちなみにアイツは、雛木廉(ヒナギレン)いつの間にか俺を気に入ったらしい良く分からない奴。この辺一帯を占める不良グループのリーダーらしいが…とうてい信じ難い…
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