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あたしはOD(薬を大量に飲むこと)とリストカットをした。
あたしは心の病気だった。
壊れたあたしの思考回路はむりゃくちゃだった。
あなたがあたしの中でどんどん大切な人になるのが怖かった。
あたしは過去に付き合った人たちを散々自分勝手な理由で傷つけてきた。
過去のあたしとあなたを愛してるあたしはまるで別人だったけど、いつかあなたを傷つけてしまうのが怖かった。
そしてあたしは死にたくなった。
卑怯にもあたしは現実から、未来から逃げようとした。
家にあった薬をありったけ飲んだ。
腕をズタズタに切り刻んだ。
そしてあなたに「ごめんなさい」とメールをして眠りについた。
翌朝、あたしは異常な吐き気で目が覚めた。
それから幾度となく吐いた。
あなたはあたしがODしたことを知ると、職場で泣き崩れてしまった。
そして「どうしても顔が見たいから…」と、仕事を早退して家まで来てくれた。
あなたはいつも通りあたしに優しくしてくれた。
「死にたい」と思ってしまったあたしに優しくしてくれた。
夜中に救急に行ったときも点滴をしている間、ずっと手を握っててくれた。
嬉しかった。
やっと自分の愚かさに気づいた。
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