序章 始まり

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「おいおい……、この程度か?物足りねぇな……、もっと楽しませてくれよ……!」 セリンは、コピスの柄を強く握り締め、魔物の身体を更に斬り付けた。 「ギャァァァ……!!」 魔物は悲痛な声で叫んだ。 斬られた肉が裂け、鮮血が吹き出す。 誰もが目をそらすであろう光景であった。 「はははっ!良いぞ、もっと叫べよ!」 セリンは、苦しそうな声でうめく魔物を見て、楽しそうに笑う。 最早、相手に戦意が全く無いと言う事は明らかだった。 それでもセリンは手を止めず、魔物を斬って、斬って、斬り続ける。 「おら、如何した!叫べ!苦痛に満ちた声でもっと叫びやがれ!」 「……!!」 斬られた魔物の身体はズタズタになり、一部では、骨が露出している。 魔物は、もう声を上げる事すら難しくなっていた。 「そろそろ終りにしてやるよ……、その頭を削ぎ落としてやろうか!」 セリンは、満足そうな笑みを浮かべながら、コピスを高く振り上げた。
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