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その3日後だった。
別のクラスに3つの空席が出来た。
噂はあっという間に広がった。勿論、自分の耳にもそれが入ってきた。
あの3人、肝試しで夜の学校に入ったんだってさ。
聞こえてくるものが大体そんなものだった。また夜の学校だ。
正直、ここまで噂が広がれば、夜の学校には入る生徒はいないだろう……。
そう自分で思っていた。
次の日の夕方。既に日は落ち始めて暗くなり始めていた時だ。
自分は友達の一人と帰り道を歩いていた。
「部活なににしようかな」
友達と何気ないことを話していると、あ!っという感じで自分の鞄を漁る。
無い。今日渡された課題が無かった。考えられるのは机の中に入れっぱなしということだった。
「ごめん!忘れ物したから学校戻る」
「え?もう夜になるぞ。明日でいいだろ?それに噂の事、忘れたのか?」
噂は知っている。夜の学校に入った4人の生徒が消えた。
「……大丈夫。噂は噂だよ!それじゃまた明日な!」
「あ、おい!」
自分を止めようとする友達を置いて急いで学校へ走っていった。
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