始まり

7/15
前へ
/1000ページ
次へ
1年Aクラスの中央には生徒が集まっており、中心に置いてある机には一枚の紙、それには七つの事が書いてあった。 「これがこの学校の七不思議だってさ。これなんて怖そうじゃない?」 ワイワイと七つの怪談について話し合っている生徒達。 だがその生徒の中に場を乱すような輩は必ずいるもんだ。 「結局は噂話何だろ?つまんないって」 彼の名前は杉橋 亮二(スギハシ リョウジ)。今年この椎森高校に入学してきた普通の男子生徒である。 「噂話って……そうだけど七つもあるんだから本物だってあるでしょ!」 そう言ってみるが亮二は「くだらない」と言わんばかりにそっぽを向いた。 すると話に加わっていたクラスの男が「じゃあ、亮二。噂話ってことは信じてないんだよな?」などと言い出した。 「ん?そうだけど?」 反論するかのようにそう言うと集まっていた生徒全員の顔がニヤける。 「じゃあさ、この七不思議のどれか確かめてきてくれよ」 「……は?」 「いや、だからさ。信じてないんなら怖くなんか無いんだろ?つまり調べたって問題ないだろ?」 「だ、誰もそんなことは……!」 話を止めようとしたが他の連中はもうノリノリになってしまい、亮二にどの七不思議を調べてもらうかみんなで検討していた。
/1000ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27199人が本棚に入れています
本棚に追加