3人が本棚に入れています
本棚に追加
―首都 某所―
首都 バイサスインペルには、夜でも鮮やかな光が溢れている。
数メートルおきに『街灯』が並んでいるのだ。
長い棒の先の半球、そして、半球の中に魔術師が作り出した光の玉が、小さな太陽のように光を放つ。
それが『街灯』である。
夜の闇を押しのけて、にぎやかに行き交う人々の横顔を、明るく照らしていた。
今日も、夜道を行く人の足元は魔術師によって安全を保障されていた。
ただ、魔術師の努力を踏みにじるように、あえて暗がりを好んで走りまわる輩も、少なからずいるのであった……
最初のコメントを投稿しよう!