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咲は夢を見た。それは奇妙な夢だった。
一人の女性が嘆いていた、姿は見えないのに、その嘆きだけが伝わってくる。
咲はその嘆きの主を捜してさ迷う。
しかし、なかなか見つからない。
『どこにいるの?』
『貴女は誰なの?』
懸命に呼び掛けるが、返事は無い。途方に暮れる咲だったが、やがて一人の少女がうずくまっているのが見えた。
近寄ってみると少女が啜り泣いているのがわかる。あまりに嘆きが強いのか、少女は咲に気付くコト無く泣き続けている。
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