~失望~

2/8
前へ
/464ページ
次へ
咲は夢を見た。それは奇妙な夢だった。   一人の女性が嘆いていた、姿は見えないのに、その嘆きだけが伝わってくる。 咲はその嘆きの主を捜してさ迷う。 しかし、なかなか見つからない。 『どこにいるの?』 『貴女は誰なの?』 懸命に呼び掛けるが、返事は無い。途方に暮れる咲だったが、やがて一人の少女がうずくまっているのが見えた。   近寄ってみると少女が啜り泣いているのがわかる。あまりに嘆きが強いのか、少女は咲に気付くコト無く泣き続けている。
/464ページ

最初のコメントを投稿しよう!

261人が本棚に入れています
本棚に追加