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咲は息をのんだ。そこには髪の色と、瞳の色は違えど自分の生き写しがいるのだ。
少女の髪の色は月光のような銀色で、瞳の色は深き泉を思わせる淡い翡翠色だった。
驚愕する咲に向かい、もう一人の咲は微笑む。
《ヤット見ツケタ。》
『?』
咲にはその意味が理解不能だった。
『貴女は誰?』そう問い掛けようとした…その刹那、急に目の前が暗転し、少女の姿が消えた。
咲の意識も次第に遠退いていく…
完全に意識の途切れる寸前、またも少女の声が聞こえた…
《オ願イ、コノ世界ヲ-。幻界(ヴィジョン)ヲ救ッテ-。》
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