~失望~

4/8
前へ
/464ページ
次へ
咲は息をのんだ。そこには髪の色と、瞳の色は違えど自分の生き写しがいるのだ。 少女の髪の色は月光のような銀色で、瞳の色は深き泉を思わせる淡い翡翠色だった。 驚愕する咲に向かい、もう一人の咲は微笑む。   《ヤット見ツケタ。》   『?』 咲にはその意味が理解不能だった。 『貴女は誰?』そう問い掛けようとした…その刹那、急に目の前が暗転し、少女の姿が消えた。   咲の意識も次第に遠退いていく…     完全に意識の途切れる寸前、またも少女の声が聞こえた…       《オ願イ、コノ世界ヲ-。幻界(ヴィジョン)ヲ救ッテ-。》
/464ページ

最初のコメントを投稿しよう!

261人が本棚に入れています
本棚に追加