†第1章† ~日常~

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下を向き急いで席へと向かう…窓際の前から3列目…そこがアタシの席だった。 窓際の席に行くには教室を横切らなくてはならない。 皆の視線が痛い。 私の体は、今にもちぎれてしまいそうだ。     くじけそうになる重い体を、なんとか前に進め、自分の席へと向かう。そして、机の上にあるモノに気付く。   そこには菊の花と、一枚の新聞記事の切り抜きが置いてあった。   菊の花…はどうでもよかった。そんなベタないじめは過去に何回かあったから…問題は、もう一つのモノ…新聞記事の切り抜きだった。 アタシはそれが目に入った瞬間、血の気が引く音を聞いた。 気付いたら、切り抜きをつかみ取り教室を飛び出していた。   背後から『人殺し』と聞こえた気がした。image=223323302.jpg
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