落ちこぼれと呼ばれ

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部屋に戻ると、見知った人物らが座っていた。 ロファの目が点になったが、その人物らは嬉しそうに、こちらに手を振ってきた。 「おーいっ、お邪魔してんぞぉ」 ツンツンとした癖毛の深紅の髪。 少しつり上がった目をしたやんちゃそうな顔。 深紅の髪はナチュルツの王族の証。 三大の国の一つ、ナチュルツの王族だ。 「わたくし、待ちくたびれましたわ」 桃色の髪が上品に巻かれ、淡い桃色の唇がムッとなっている。 豪華なドレスを身に纏い、足を組んで座っていた。 髪が桃色で緑色の瞳はユリランスの国の王族の証。 ユリランスという国はさほど大きい国ではない。 だが、三大の国に、関わる小国の王族。 ユリランスは女だけの国。 王族は癒しの力を使え、気だかく、美しい人だけしかいない国でもある。 ユリランスは、変わった国であり、人間は花から生まれる。 王族は虹のような花から生まれるという。 その王族は長女が国を治め、妹たちは三大の国に嫁にいく。 代々ユリランスの王族は、その国の子供が生まれた時、子は他国の血を受け継ぐことが出来るのだ。 子供が生まれた時、そのユリランスの王族は力を使えなくなる。 ロファの母もユリランスの王族だった。 だから、純血な血を保っていられる。 三大の国の次代の王だけは、ユリランスの王族と結婚するのだ。
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