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次代の王になれなかった王族は、従姉と結婚することで、親族になるのだ。
でも生まれてくる子は、その国の能力は、使えない。
ロファ「みんな、ナオ君も来てくれたんだね」
背を向けている青い髪の少年に向かって、彼は嬉しそうに微笑んだ。
背を向けた少年がゆっくりと振り返る。
ビー玉のように透明かかった水色の瞳。
青い髪と水色の瞳はレジンスの国の王族の証。
「わたくしが来たらニルもナオも来ていたのですわ」
ニルと呼ばれた深紅の髪をした少年は、じとっとした目で少女を見た。
ニル「ふーん、でも嬉しそうな顔して部屋に入ってきたのはユリナだけどなー」
ユリナと呼ばれた桃色の髪をした少女は、ほんのりと頬を朱に染めながら、キッとニルを睨み付ける。
ユリナ「な、何を仰いますの?わたくしは暇でしたから、来ただけですわ」
ロファ「それでも、来てくれただけでも嬉しいよ」
嬉しそうに笑う彼を見て、ニルとユリナは思わず顔がにやけていた。
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