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さて、あの馬鹿(香奈)を叩き起こす前に……。
「飯でも作っておくか。そして香奈を起こしにいくとすっか」
そう思った俺は急いで制服に着替え、下へと降りていった。
因みに俺の今の家庭は両親は居らず今年高校受験の妹『美雪』、小学一年生の弟『尚哉』、後は大学二年の糞姉貴『美里』の四人で暮らしている。何故親が居ないかって? 親父は運送業で単身赴任、母さんは尚哉を産んだ時に持病が悪化し他界。まぁ、一応親父には仕送りしてもらっているから金銭的には問題無いけどな。
っと。家族構成を言っているうちに時間が過ぎてしまった。急いで作らないと。
こうして俺は三人分の朝食を作り、急いで香奈の家へと向かおうとするが
「あ、その前に書置き書置き。糞姉貴は彼氏の家で飯食えっと。良し、行くか」
二人分の朝食が置いたテーブルの中心に書いた紙を置き、急いで香奈の家へと向かった。
――数秒後
「……相変わらずデケェなこの家は」
俺は今巨大な門の前に立ち止まっている。と言うより俺の家の真ん前なんだがな。つーか何度も思うんだが門の高さ百メートル位あんじゃねえのか? 何故其処まで高くすんだろ……? なんか巨大な化け物でも飼ってんのか?
「って、呆けるんじゃなかった。急いで香奈を叩き起こさないと」
俺は首を左右に振り、正気を戻し、門近くのインターホンを押した。
『……はい、どちら――』
「まりおばさんですか? すんませんが、香奈を起こすために門を開けてください」
『あらゆうちゃん。わざわざ香奈ちゃん起こしに来たの? 毎朝ごめんなさいね~。今開けるわ』
こうしてインターホンが切れ、門の扉が開いた。
「時間は……七時半、少し急ぐか……」
俺は急いで中へと入り、数百メートル先にある巨大な屋敷の中へと入って行った。
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