テーマ『布、殺人、スキー場』《上》

6/10
前へ
/70ページ
次へ
「で、どうする?」 「もう、柊でいいんじゃない? 面白いし」 「えー…まぁ、姫がそういうなら反対はしないさー。胡桃はそれでもいい?」 「胡桃はいいよー」 あれから、少しして小鳩が帰ってきたところで、チャイムが鳴ったのでとりあえずお昼休みまで予定決めは延期になったのだ。 「ところで、柊は?」 「ああ、今頃焼却炉で燃えてるんじゃない?」 「そうか…」 柊…次は人間に生まれてこような!! 「待て待て待て待てーー!!」 突如聞こえてきて声は柊のものだった。生きてたのか…なんか…不快だ。 「俺、姫の中で人間扱いされてないってどういうことだよ!?」 「どう考えても世界共通認識だって、なー小鳩ー」 「全人類が俺を人間否定だなんて!!」 「いや、あんたはユーマとして宇宙共通認識よ」 「俺、宇宙人!? そして他の宇宙人から俺だけ認識されてんの!?」 柊はしょぼくれながら、こちらを睨んできた。 「お、こいつ、なんかこっち睨んでるぞ」「今度は私が睨まれてるわね」 「よし、僕を…」 「「却下!!」」 「俺、まだ何にもいってないんですけど!?」 「あんたが"僕"って使うときは相場が決まってんのよ」 「ガーン」
/70ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加