テーマ『狐、ペンダント、手紙』

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僕が今読んでいる手紙、それにはこう書かれている 〝好きです、大好き、超大好き、だから付き合って。あなたの腕を一生離さない。例え、あなたに嫌われてつきはなそうとしても、それで腕がもげっちゃったとしても。でも、もげたら謝る。もげた腕は勿体ないから抱き枕として愛用してあげる。男の子はこう言う女性の部分に惹かれるって友達も言ってたの、だから私と付き合って。返事を聞きに一番大きな桜野木の下で午後五時に待ってます    大好きな佐藤巧君へ 二年B組 葉瀬川奈菜より〟 「怖!! いったいどんな人なんだろう?」 ちなみに僕は二年A組。葉瀬川さんか、会ったことが無いな~。 ざわっ、辺りから寡黙なる視線を感じるが姿は見えなかった。ま、まぁ一様、破り捨てるのは相手に失礼だし持っておくか。 ……ざわざわ 教室に入った瞬間一瞬の沈黙と冷ややかな視線を浴びた気がした。 「はいは~い、席について、ほら巧も席つきや~」 いつの間にか教室に入ってきた先生に従い席に着き、号令をかける。 「さて、GWは楽しかったか? 課題も多かったし大変やったやろうけどな~。先生は気にせず遊んだで~ハッハッハ!!」 「もう本当ですよ~、息が出来ないかと思いましたもん」 「そうやろそうやろ、佐藤。よく頑張ったな~」 「もう二度と宇宙旅行なんて…」 「「そっち!?」」 生徒全員からツッコミを受けてしまった。何かおかしなことでも言ったかな?? 「んっ、息が出来ないって宇宙以外ないだろ、普通」 「いや、普通じゃねぇだろ!! 巧、よく生きて返ってこれたな…」 「ああ、宇宙服着て外に出たまではいいが、運悪く父親がこっちに向かって飛んできて、それを足蹴りしたら…」 「いやいやいやいや、自分の父親蹴ってやるなよ」 「え~~だって、気持ち悪かったんだもん。あのままじゃ、抱きつかれてたし」 「それでも自分の父親だろ?」 「まぁ、そうだけど。あれから、どうしてるのかな~?」 「だ…誰の事言ってるんだ?」 「父親、蹴ったらどっか飛んでった」 「……」 「地球に返ってくるまで誰も気づかなかったし」 「「探してやれよ~!!」」 「嫌だよ、そんな冗談父親の顔だけにしてくれ!!」
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