テーマ『布、殺人、スキー場』《中》

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時間は…そろそろ出発の時間か。最終確認しとこうかな。僕は、皆の顔を見回しながら確認をとる。 「そんなことより、皆忘れ物とか大丈夫だよね?」 「は、はい」… 僕の呼び掛けに、まず渚が答えた。そして杉宮、胡桃、柊… 「うむ」「は~い」「おう」… 「あれ? 小鳥~?」 小鳥がボーっとしていたので、表情を伺って見ることにした。 「ことり? お~い…無反応。なぁ杉宮、小鳥どうしたのか分からない?」 「ふむぅ、少々茶々が過ぎたか」 「あれは駄目だろ」 「よく分からないけど、杉宮なんとかしてよ~」 「吉野嬢は、無茶を言うな。策は無いことは無いんだが…」 「だったらそれでいいからさ、早く」 「吉野嬢、なんでもするか?」 「う…また、なんか嫌な予感がするけど…いいよ! なんでもする!」 「良し、いいだろう…胡桃嬢と渚嬢、ちょっと頼まれてくれないか? 実は…」 僕の隣に座っていた渚はどーやら、胡桃との話に没頭していたらしく、顔はもう赤くなかった。良かった、小鳥が元に戻ったら僕も少しでも話せたらいいな。 …そして僕は何も指示されないまま、作戦パート2が行われようとしていた。 指示されない理由を杉宮に聞くと、僕の素のままが一番効果があるのだとか…。なんだかなぁ~。 えっ? 作戦はどんなのか?って、聞かないのが野暮ってもんでしょ?
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