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「ごちそうさまでした」
時刻は7時50分。
優太は朝食を食べ終えると、空の食器を台所に持って行き、手を洗ってからダイニングへと戻る。
「姉さん、時間の方は大丈夫ですか?」
ちょうど食べ終えた詩恩に優太は声をかける。
「えと、私も……もう行く」
「じゃあ、途中まで一緒に行きませんか?」
「う、うん。ありがとう……」
詩恩も席を立ち上がり、近くに置いてある鞄を持って優太のところに行く。
そんな二人に由芽は笑顔で手を振る。
「いってらっしゃーい」
手を振る由芽に優太は手を振り返し、詩恩も照れくさそうに手を振り返して、二人は出掛けていった。
「さて、俺も食べ終わったら支度しないとな……」
「あれあれ、おにーさんも今日学校?」
「当たり前だろ」
時間にはまだ余裕があるものの、他所の家でくつろぎたくはなかった。
「つか、お前、だらだらと食ってると学校に遅刻するぞ」
恭也が半分程食べ終えた頃、由芽はマイペースにゆったりと食べていた。
このペースだと遅刻するはずだが……
「んーん、遅刻しないよー」
ゆったりと否定した。
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