第一話 『中心人物』
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「何か持ってくるよ」 そう言って、直哉が立ち上がり、歩き出そうとする・・・と。 きゅっ Tシャツの裾を引かれた。 振り返ると、春が真っ赤になって俯き、 「な、直哉くんと・・・一緒にいる方が・・・いい」 この時、直哉の心にハートの鏃をした矢が、五本くらい突き刺さった。 「あ、うん・・・」と小さな声で返事をして、座り直す直哉。 そんな二人に・・・
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