ハプニング1・少年と幽霊

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すると人気(ひとけ)の少ない細い路地に入るとカイは急に足を止めて歩き出した。   なぜならカイの心に嫌な予感が遮(さえぎ)ったからであり、その理由はカイ自身にも分からなかった。   荒い息をしながら少し歩くとホームレスみたいな貧乏そうな服を着た50代くらいの男性が目の前に現れた。 「ちょっと…君(きみ)……お訪ねしたい事が…ある……もし、急用で急いでいて…交差点の信号が赤の時……また…その交差点に車が通っていない時……君ならどうする?」 と急に現れた全く知らないホームレスみたいな男性に交通ルール的な質問を問(と)いだして来たのだ。   だがカイは当たり前のように戸惑う事なしに強気で答えをはっきりと言った。 「そんなの簡単だよ!交差点を渡らずに止まる!理由は例え、車が通ってなくても違反はルールを破ると一緒だ!」   またホームレスみたいな男性はそれを聞いて少し微笑んだ。
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