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「発源か…炎の盾で防げるのかしら…?」
「たぶん無理かも…ブリューナクは魔力をもつけど物質だから…。」
紗希はチャクラムに冷気を纏わせ始める。
『遺言は終えたか…?ならば…死ねっ!!』
ベリトは身を低く構えて突進してくる。
「紗希っ下がってっ!!」
由真は紗希を押しのけて、向かってくるベリトと対峙した。
「由真っ!?」
紗希は由真から大きく吹き飛ばされて、地面にぶつかった。
(避けられないなら…吹き飛ばすっ!!)
由真はウィンドダガーを構え、ベリトに向かって強い風を吹き付ける。
『ぐっ…。』
由真に向かっていた槍が少し角度をあげ、持ち上がった。
「今だっ!!」
由真はウィンドダガーから風を放出するのを止め、足に力を溜めて一気に飛んだ。
ベリトの背後に回った由真は、着地した途端詠唱を始める。
『小癪なっ…!!』
ベリトは方向転換し、由真に向かって突進を試みるが、
『何っ!?』
その足は動かなかった。
「ちょっとの間じっとしててね~!!」
紗希が、少し離れた場所からベリトの足を凍らせていた。
『クソっ…!!』
ベリトが氷を壊そうと槍を突く。
すると、ベリトの周りに炎が集まってきた。
その炎は次第にベリトを覆っていき、等身大の球体に変わっていく。
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