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「奥義…っ!!プロミネンスっ!!」
ベリトの周りに集まった炎は小さく凝縮されていき、大きな音を出して爆発する。
「まだまだぁっ!!」
さらに由真はウィンドダガーから風を放出し、その風を爆発した空間の周りに放つ。
風はその空間で渦巻いていき、小規模な竜巻へと変わった。
「紗希っ!!」
由真はそう言うとベリトから離れていった。
「わかったっ!!」
紗希は自分の周りの空間を一気に凍らせる。
ベリトの周りを渦巻いていた竜巻が一瞬にして凍った。
「やったっ…!!これなら…!」
由真は紗希の元に戻っていき、そう言った。
そして、小さな炎弾を凍りついた竜巻に向けて放り投げた。
凍った竜巻は音を立てて崩れ去る。
「ねぇ…由真…アレ…!!」
紗希は砕けた竜巻の中を指さしている。
由真はその方向に目を向けて、驚愕した。
「何よ…アレ…!」
紗希が指差した所には小さなドーム状の黒い物体があって、ベリトの姿はなかった。
『我が能力を使わねばならなかったとは…貴様らもなかなかやるではないか…。』
黒い物体が勢いよく砕けて、中から無傷のベリトが現れた。
「そんな…!!確かにプロミネンスは決まったはず…!!」
無傷で現れたベリトを見て、由真はただ驚いている。
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