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「井本、教科書貸して」
休み時間
可愛いあいつが俺のクラスに来た
キョロキョロと教室を見回し、俺を見つけ、近づいてくる
そしていつものセリフ
井「またかい(笑)」
はい、と教科書を渡す
「うん、ごめんなぁ」
そう言いつつ笑顔。
こいつ反省してんのかな
「唐崎って井本となかいいよなぁ、付き合ってんの?」
隣の席の藤原が喋り出す
「ち、ちゃうわ!!ただの幼なじみやし!(笑)」
ただの、幼なじみ・・・――
雅の言うことは間違えてない
確かに幼なじみ
付き合ってもない、幼なじみ
「一裕こそ5組の智慧となかいいやん(笑)」
藤「は!?あいつは、幼なじみや!(笑)」
「嘘つけぇ(笑)」
キーンコーン
「やばっ!井本、ありがとなぁ!」
笑顔で去っていく雅
帰ってくる教科書にはまた、落書きが増えてるやろなぁ
教室に先生が入って来る
幼なじみ、か・・・――
俺は携帯を出し、メール画面を開く
宛先を雅にして本文入力
[今日、一緒に帰ろや]
送信完了
"幼なじみ"やから出来るメール
ヴーヴー
携帯を開く
送信者は雅
[いいよ😃✨
放課後、校門で待ってる😌♥]
[あんがと]
そう一言だけ返し、机に突っ伏して寝る
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