意気地なし

2/4
前へ
/7ページ
次へ
「井本、教科書貸して」 休み時間 可愛いあいつが俺のクラスに来た キョロキョロと教室を見回し、俺を見つけ、近づいてくる そしていつものセリフ 井「またかい(笑)」 はい、と教科書を渡す 「うん、ごめんなぁ」 そう言いつつ笑顔。 こいつ反省してんのかな 「唐崎って井本となかいいよなぁ、付き合ってんの?」 隣の席の藤原が喋り出す 「ち、ちゃうわ!!ただの幼なじみやし!(笑)」 ただの、幼なじみ・・・―― 雅の言うことは間違えてない 確かに幼なじみ 付き合ってもない、幼なじみ 「一裕こそ5組の智慧となかいいやん(笑)」 藤「は!?あいつは、幼なじみや!(笑)」 「嘘つけぇ(笑)」 キーンコーン 「やばっ!井本、ありがとなぁ!」 笑顔で去っていく雅 帰ってくる教科書にはまた、落書きが増えてるやろなぁ 教室に先生が入って来る 幼なじみ、か・・・―― 俺は携帯を出し、メール画面を開く 宛先を雅にして本文入力 [今日、一緒に帰ろや] 送信完了 "幼なじみ"やから出来るメール ヴーヴー 携帯を開く 送信者は雅 [いいよ😃✨ 放課後、校門で待ってる😌♥] [あんがと] そう一言だけ返し、机に突っ伏して寝る .
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加