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7・青き月と赤き血
{1}
「と、とにかく!ここ(音楽室)から出よう!!」
私は、だいぶ冷静になっていた。
まだ頭の中は、完全には整理できずに混乱状態である事には違いないが…。
あ、いつの間にか…
私の手、血マミレじゃないの!!
きっと、青衣を抱き起こした時に付いたんだわ…。
私は、ポケットからハンカチを取り出すと乱暴に両手を拭いた!
「だ、誰かに青衣が殺された事、知らせなきゃ!!」
私は、ハンカチをポケットに押し込むと、音楽室から出ようとドアの前まで走りノブに手を伸ばした。
あれ?
「ドアが…『完全に閉まって』いる…。
確か、私…ここに入る時にドアを『半開き』にして……」
とにかく、出よう!!
ギィィィ…
私は、ドアノブを回してドアを開けると音楽室から飛び出した。
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