7・青き月と赤き血

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「…って!ああっ!!!」 私は、ハッとした! 私の手… また、血マミレに!!! 金淵を抱き起こした時、付いたんだ…。 私は、再びポケットからハンカチを取り出すと、乱暴に両手を拭いた。 そして、それが終わるとハンカチを丸めて再びポケットに押し込んだ。 そして… ふと… 私は、唐突にある事を思い出した…。 そう言えば… 私… 気絶している間… 何か『夢』を見ていたような……。 駄目だ。 やっぱり… 思い出せない。 私に、いつも意地悪する青衣… 私に、カンニングの濡れ衣を着せた金淵… 私は… 二人を殺してやりたいと……。 まさか…。 私… 気絶していると思い込んでいるだけで… その間に… 私の中に『もう一人の人格』が現れて… 私の代わりに… 殺人を?? そ、そ、そんなバカな!!! 私の病気、もうとっくに治ってるハズよ!!! 青衣のあの言葉… 『ノックの音が…誰か倒れて出てった…』 さっきの音楽室… 出る時… ドア、『完全に閉まって』いた…。 でも… 私、入る時… 確かにドアを『半開き』にして入ったハズ…。 まさか… 私が気絶している間に… 私の中に… 『もう一人の人格』が現れて… 音楽室から抜け出して 金淵を……。 そして… 『事』が済んだ後、 音楽室に戻って 今度は… ドアを『完全に』閉めて… また気絶を………。 そんな… 事って………。 恵利代姉さん……。 会いたいよ……。 生き返ってよ……。 私… 何かの『チカラ』に 操られて…… 青衣と… 金淵を………。 何か… そんな… 気が………。image=131840415.jpg
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