1012人が本棚に入れています
本棚に追加
８・通り魔の正体は
ガサガサ…
ガサガサ…
ガサァァァァァッ！！
「うわっ！！！！！」
いきなり！！
広場の植え込みの陰から一体の人影が踊り出てきて私の前に立ち塞がった！！！
「キャァァーッ！！！」
私は、悲鳴をあげた！！
月明かりの中…
黒っぽいＴシャツを着た男の姿が…
浮かび上がっている…。
「あなた…誰？」
その男の顔色…
今夜の月明かりのせいか少し青白く見える…。
でもその目だけは…
ギラギラと光って……
どこかで見た事が…
ああっ！！
あ、あなたは！！！
「あ、味野書店のレジのおニイさん！！！
どうして…ここに？」
よく見ると彼…黒い手袋をしている…。
その手に…
何かギラリと光る物が…。
ナ、ナイフ！！！
グサッ！！
グサッ！！
グサッ！！
…え？
私は、突然自分の胸に物凄い痛みを感じた。
あ、あぁぁぁっ！！！
私の胸から…血が…血が吹き出てる！！！
もしかして…私…刺されたの？
何で？
どうして？？
「チッ！！守衛のジジイほど簡単には、死なないな！」
男が叫んだ。
え？
守衛さん？
ああっ！！
男の背後の地面の上…
誰か倒れてる…。
あ、あれは！！
守衛さんの死体？？
もしかして…この人…
通り魔？？
青衣も…金淵も…守衛さんも…
みんな…この人が
殺した？？
「死ねぇぇぇっ！！！」
男は、ナイフを両手で握り直すと私に向かって高く振りかざした！！！
あ…。
彼の…その腕………。
最初のコメントを投稿しよう！