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でも俺は、正直『そういうモノ』ってあると思ってる。さっき辞書で調べてたのも、だから。別に『人魚』を捕まえてどうこうしようとかじゃねぇんだけど…
「蓮。お前また辞書で何調べてたんだよ??」
次の授業の為の移動をしながら、隆が蓮に話しかけました。
「お前なら、何となく予想ついてるんじゃねぇの??」
蓮が笑いながら隆に言いました。
「また…『人魚』を調べてたのか??」
「さすが。まぁ付き合い長いしな」
「てか、蓮は『それ』を調べてどうする気なんだ??」
「ただ、逢ってみたいだけなんだ…『人魚』と」
「会っててどうするんだよ??国に突き出して、金でももらう気か??」
「んな事するかよ。ただ、逢いたいんだ」
「まるで恋する乙女だな」
隆がため息をつくように言いました。
「お前は『そういうの』興味無いもんな」
「興味無いっていうか、今の世の中じゃ『そういうの』は無い事になってるじゃないか」
「だから…だろ??お前もわかってんだろ??」
「あぁ…わかってるよ」
2人が話している内に次の授業が行われる場所にたどり着きました。
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