数学の天才

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健二は顔を俯せたまま、耳だけを向けた。 「健二、数学オリンピックって、一応毎年やってるんだよな?確かにもう日本代表に選ばれて世界に行く機会は無いかもしれない。だけどさぁ、難しい問題を解くのが得意なお前なら解るはずだ。来年もう一回リベンジして、日本代表選出がないなら、AAクラスやら一位やら狙えばいいじゃないか。そうだろ?健二。前みたいに夢を持てよ!」 健二はこの言葉を聴いて、佐久間がこんなこと言うなんてと思った。こんなに言ってくれるのは僕を想ってくれてるからだとようやく気付いた。しかし、やはり自信が無い。
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