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「人それぞれかもしれないけど、数学を使って目指す物はオリンピック一つじゃないだろ?新しい定理みつけたり、現象解明したり、いろいろあるじゃないか」
それもそうかなとそのような感情を健二はなぜか感じた。ただ、友情と言うのはなんなのか。それはハッキリと一部分だけわかった。
「佐久間…俺、何かできるかな」
「ああ。できるよ。まず色んなやりたいことをみつけて少しづつやって行けば良い。また何か引っ掛かったら俺に相談すれば良いさ」
「ありがとう、佐久間」
少し自信を持てた僕は、そう言って簡単な笑顔を見せてやった。
すると佐久間は、いつもの顔に戻り、「笑えるじゃねぇかこのやろう」とすっかけてきた。
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