第二章 始まり

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3週間ほど過ぎ・・。 席替えから3週間程経った時だった。 珍しく眠気が襲って来なかった。 授業を聞くなんて何ヶ月振りか・・。 そして数分聞いていると・・。 「ねぇ!どういう車がカッコイイと思う!?」 ヒトミ「えっ・・。」 いきなり車好きの3人の内の1人に話かけられた。 ヒトミ「どういう・・って?」 そう答えると。 バサッ! 「この雑誌の中でさ!」 雑誌がヒトミの机の上に広げられた。 どうやらヒトミ好みの車を当てようという3人の遊びらしい。 別に、車好きにさせようというワケで話し掛けたのではなかった。 とりあえずヒトミは、机の上に広げられた雑誌に目を通し始める。 ヒトミ「う~ん・・。」 「決まった?」 特に興味はなかったが、グリップの大会レポートに写っていた1台を指した。 ヒトミ「これかなぁ~?」 指した車は適当。 「これ!?」 ヒトミ「何?何かあるの?」 「うわーハズレた~!」 3人のうち1人が当たったらしい。 「ちなみに何て言う車?さっぱり分かんないんだけど」 「あぁ~この車はFD3S。マツダのRXー7っていう車だよ!」 ヒトミ「へぇ~」 「興味あるのかい?」 ヒトミ「いや、別に」 「そっかぁ~。あっ!答えてくれてありがとう!」ヒトミ「いや・・・。」 それからまた3人は話始めた。 すると・・。 「なんだヒトミ、珍しいな起きてるなんてよ」 ヒトミ「何となく」 先生に話掛けられ、そっけなく答えると机に伏せて寝はじめたのだった。 放課後。 「ねぇ」 ヒトミ「??」 「ヒトミさんって、免許とるの?」 ヒトミ「もうそんな時期?」 「まぁ、学校は届け出制だけどね💦取るのかなぁ~って思って」 ヒトミ「どうだろうなぁ~?取らない・・・かな。今のところ免許なくても苦をしていないからね。」 「そうなんだ😅」 1日に何度も話掛けられるのは、本当に久し振りだった。 しかも、それが全て車好きの3人だった。 少し免許について考えてみようかと思うのだった。 が、バイトに行くとすっかり忘れ、またいつもの生活になるのだった。 第3章へとつづく
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