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いつもの教室。
周りは、あと数日のゴールデンウィークの話で持ちきりになっていた。
カップルはもちろんデート。
運動部は関係なしに部活。
金があるところは海外旅行。
またある人は、祖父母の家に行く。
あの車好きの3人は、峠巡りをするらしい。
だが、そんな皆の予定とテンションを狂わせるように、先生が宿題を出してくる。
反発が出るが、いつも授業を聞いていないため評価をするためには、宿題をするしかないのだった。
ヒトミは、宿題が出ている事すら知らない。
放課後。
「ヒトミさん?」
ヒトミ「?」
後ろの席の物静かな女の子から宿題が渡される。
ヒトミ「ありがとう」
「いえ」
そして、速攻バイトへ。
この後、ヒトミが運命的な出会いをするとは誰も知らない。
いつものバイトが終わり、自転車で家に向かっていた時だった。
ビルも何もない交差点で信号に引っ掛かる。
車通りも少ないため、行こうかと思ったが轢かれるのもイヤなので待つ事に。
ヒトミは携帯を取りだしイジりはじめる。
歩行者用信号が点滅になった時だった。
遠くから、走行音が聞こえてきた。
いちも街中を走っているただウルサイだけのマフラー音かと思いきや・・・。途中で、アクセルを全開にしたようで音が変わった。
ヒトミ「ん?」
静かだった音がいきなり全開の音になり、思わず音がする方を見るヒトミ。
キキキキキィーーーーーーー‼‼‼‼‼‼‼‼‼
なんと、目の前でいきなり車が横を向く。ヒトミ「‼‼」
そして、走り去っていく。
また静かになり、目の前の信号は青になっている。
だが、ヒトミは動かなかった。
ヒトミ「今の・・・」
もう一度思い出してみる。
白い車で、ある程度車の形も確認した。
ヒトミ「あのクルマ、カッコイイ‼‼✨」
夜だった事もあり、ドライバーは見えなかった。
車をカッコイイと思ったのはいいが、その車が何なのかが分からない・・・。
しかし、誰もいない静けさが戻った交差点でヒトミは決断した。
「あのクルマに乗る‼‼」
と・・・。
第4章へとつづく
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