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「さなだ…君?ありがとうね」
「いえ…丁度僕が後ろに居たので…」
〔初めて名前と声が聞けた♪〕
「先輩、気をつけて下さい」
一礼すると、足早に昇降口に彼は向かった
「美咲大丈夫?」
「…うん…教室行こう」
麻里と並んで、昇降口の下駄箱に向かった
〔眼鏡の度数キツそうだったな…柔らかな声聞けた…真田君…〕
トクン…トクン…
心臓がうるさい
誰かに、聞かれるんじゃないかと…
俯いたまま、教室の扉を開けた
自分の席に座り、また窓の外を見ながら、
〔さなだくん…〕
抱えられた、腕が熱い
予鈴がなり、ショートホームルームが始まったが、
頭の中は真田の事でいっぱいだ
この日1日、先生の話が頭に入らなかった
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