出逢い

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季節は夏真っ盛り しかし、夏休みの登校日は疲れる じっとりと汗ばむ しかも今日は、進路の事で、個別指導 はぁ… どこの大学でも一緒の様な気がするんだけど… 「みぃさぁき先輩」 いきなり後ろから声をかけられた 振り向くと、真田君 「おはようございます」 ニコッ 「あっおっおはよう」 「今日は個別進路指導日なんですよね?」 自転車に乗ってたのを降りて横に並んで話しかけてきた 「あっうん…そうなの…」まともに、顔が見れないっ「先輩なら何処の大学でも一緒じゃないですか?」 だからっ 話しかけないでっ 「そっそうでもないわ」 彼は首を傾げながら、納得いかないようだった 「俺、先輩目標なんです」 …? 「やりたい事…目標持ってるから…」 伏し目がちに俯いた 「えっ?私の目標知ってるの?」 思わず彼を見てしまった 「はい…山田先生は部活の顧問なんで」 照れた様に、髪の毛をくしゃくしゃ掻いてる んぅ?山田って何部の顧問だっけ? 「えっとぉ…真田君って何部なの?」 「俺、剣道部です」 あっ! そう言えば… 担任に全く興味ないから 「……先輩って……」 何気に睨まれてるような… 「えっとぉ…ごめんね…」取り繕うとしたら 「あはははは…先輩らしい」 大声で言われてしまった 恥ずかしい、穴があったら入りたい 「まぁ、そんなとこも先輩らしくて、好きですから」えっ? 思わず横を見た にっこりしてる 「俺先輩に一目惚れしたんです。付き合って下さい」えええ? 「嫌なら…このまま学校に行って下さい…OKなら手を繋いで下さい」 嫌ならって…有り得ないから でも、いきなり手をって それも有り得ないからっ 沈黙 俯きながら、横目で真田君の小指を掴んだ 「えっ…これってOKって」 「恥ずかしいから言わないでっ」 反対を向いた 「やったぁ…麻里先輩に相談して良かった」 麻里?相談? 訝しげに見ると 「俺美咲先輩ばっかり見てるのバレテ…麻里先輩なら美咲先輩の情報貰えるかなって、麻里先輩に近いたんです」 続けて彼は言う 「美咲先輩は生徒会の人間じゃないけど、手伝いしてくれるから私に用事あるふりして生徒会に来てみればって…」 真っ赤になって髪の毛をくしゃくしゃに掻いてる 「えっとぉ、そこでなんで麻里に相談なの?」 「それは、告白するには何時が良いのか相談して…」「それが今日?!」 「はい…」 間が良いのか悪いのか… 「呆れる…」 横目で真田君を睨んだ
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