過去

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階段を降りて、近くのエレベーターに乗り込んだ 自分が行くべき階のボタンを押したら 「すみませ‐ん」 息を切らして、閉じかけの扉に腕を突っ込んできた はぁ… こいつに、機嫌悪い時に 一緒に乗り合わせしなきゃならないの? 「あっ、青山先生」 にっこり笑いかけてくる 無視に限る 「お子さん達、元気ですか?」 「元気ですが?それが、貴方に何か関係でも?」 「…いいえ…」 どうして、この人に再会したのか? ぼんやり過去を振り返ってみても…しょうがない… 無言の空間を切り裂くように、 緊急の電話が入った 【青山!今どこだ?!】 「エレベーターで、今7階です」 【悪いが伊東さんの状態が急変した!】 えっ! 【緊急オペだ】 「解りました」 はぁ… 帰りがまた遅くなるなぁ ポケットから、博斗にメールした (緊急オペ 帰宅時間不明) 頭を切り替えた
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