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「アンタ、まだ好きなの?」
昼放課に親友に聞かれた。
この学校で、唯一あたしの想いを知っている人物。
「まだ好きってか、日に日に好きレベルが急上昇してます…」
「そうなんだ…。思いきって告っちゃいなよ」
「いゃ無理だから。そんな事したらあたしもうこの学校にいられないから」
「そこまで…なる?」
「なる」
「そっか。まぁ頑張れ」
「うん………」
頑張れって言われても、実際どう頑張ったら良いのかはさっぱりわからない。
恥ずかしい話、あたしはこれが初恋。
今まで本気で人を好きになった事なんてなかったんだよね。
携帯を開き、時計を見た。
「あ…もうすぐ授業始まる。ってか、今日七夕だったんだ」
「知らなかったんだ?」
「へッ!?」
いきなり後ろから声をかけられた。
見なくてもわかるけど、振り返る。
声の主は、やっぱり担任だった。
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