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わたしはあまりの恐ろしさにすくみ上がってしまい動くことが出来ませんでした。
顔を伏せ身を伏せひたすら
「申し訳ありません。申し訳ありません……」
そう繰り返し続けました。
だけれどもあの人はわたしの言葉に聞く耳を持ちませんでした。
「呪いだ、呪いを受けろ!お前も、お前が孕んだ子も呪われてしまえ!」
この人は本当に私が愛した人なのでしょうか?
髪は子供を喰らうと言われる夜叉の白髪のごとく、顔中に刻まれた皺は憎しみに燃える煉獄の灯しのごとく波打ちたぎっていました。
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