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あの人の本性が夜叉なのか、はたまたその逆なのかはわかりません。
ただ、わたしがわかることはあの人を愛していたこと、今もなお思いは捨て切れていないこと。
そして、今あの人が怒り狂いわたしに明確な殺意を向けている…その2つだけでした。
必死に逃げました。なにもない真っ白な空間を。今まで出したこともない腕力であの人の手を払い、力の限り脚が千切れるまで口から血が噴き出るほど走り、気がつくとあの人の姿はなく、わたしは地面に伏していました。
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