禁忌

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私は子を身に宿しました。 父親はいません。山の神様が連れて行ってしまいました。 仕方がないことだったのでしょう。 誰かがいずれは連れて行かれた。 それがわたしのあの人だった。それだけです。 あの人はこのすきま風の吹く荒ら屋に何一つ…いえ、一つだけ遺していきました。
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