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私は慌ててシャワーを止めた。
体もろくに拭かず、短めの髪からは滴が落ちていたが、未だ鳴り止まぬ着信音に不安を感じ、通話ボタンを押した。
【…もしもし?明日香?】
《…………ぐずっ…ぅぅっ》
【もしもし?明日香?泣いてるの?】
《…ぅうっ…みずきぃ…あたし…もうダメ…かも》
【ちょっと!どうしたの?今どこ?】
ただならぬ気配を感じ、泣いて言葉にならない明日香をなだめ、何とか場所を聞き出した私は、タクシーを拾って明日香のいるであろう場所へ向かった。
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