隔たり

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蒼井奏汰(そうた)。 兄妹みたいに仲良くて、何でも言い合える 私の唯一の幼なじみ、だった。 …だったって言うのには訳があって。 中3の卒業式の日、 私は奏汰に告白された。 《俺、ずっと明日香が好きだったんだ。付き合ってくれないか?》 普段はぶっきらぼうな奏汰が、顔を真っ赤にして伝えてくれたのに。 私は奏汰を友達にしか思えなくて。 『奏汰は好きだけど、そういう好きじゃ、ない。ゴメン…。』 『そっか……』 中学卒業と同時に別々の高校に通い出したから それっきり、顔を合わせる事も無くなった。 こんなトコで再会するなんて思ってなかったよ。
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