隔たり

6/6
802人が本棚に入れています
本棚に追加
/334ページ
『…え?』 『俺、調子こいて電話取ったのマズかったか?』 『あ、あぁ…』 思うように言葉が出ない。 『友達だろ?何だって?』 『一緒にルームシェアしてる子なんだけど……』 『うん。』 『“サヨナラ”って言われた…』 『それマズいじゃねぇか!?明日香、すぐ帰れ!』 『で、でも…』 『でもじゃねぇよ!俺のせいで友達とケンカして貰っちゃ胸糞悪いだろぉがよ💦』 奏汰は、まだ呆けてる私を無理やり連れ出し、タクシーに乗せてくれた。 『ちゃんと仲直りしろよ!』 タクシーの中で瑞希の言葉を思い返す。 そして肝心な事に気付いた。 ……仲直り? 瑞希、私のこと恋愛感情で見てたって…… じ、じゃあ私達…もしかして両想い!? じゃあ簡単じゃない! 私が、瑞希に想いを伝えれば! でも、もちろん。 そんな簡単に済む問題じゃ…なかった。
/334ページ

最初のコメントを投稿しよう!